「つぶしがきくから」を終わりにしよう。これからの 進路 の決め方
つぶしがきく 進路 なんてない?
僕が中高の頃、よくいわれていた「ひとまず勉強して、良い大学に行けば、就職や進学の時につぶしがきく」という進路指導をされていました。
もっというと、大学に入って、就活を進めていく中でも「ひとまず、上場会社に入っておけば、転職の時につぶしがきく」とキャリアサポートセンターで言われた記憶があります。
でも、結局、そうやって決めた進路の先は「つぶしが全然きかない」、そんな話がありました。
そういわれて、困ったり、悩んだ経験があったりする人に向けて書きます。
「文系の大学出たけど、パティシエの道進む!って言ったら本気で怒られた…」
「とりあえず理系に行っとけ、とは言われたけど数学無理…向いてない…」
こんな悩みが平気で噴出する社会に主張させてください。
つぶしがきく、ってどういうことなの?

「潰しがきく」
意味:他の職業でも十分に働いていけることを意味する表現。
辞書的な表現として、例えば、最初に入った会社がホワイトカラーの、普通のオフィスワークの会社だったのが、次の職業でいきなり農家ができる、というような意味合いでしょう(極端ですが)
また、さっきの「ひとまず勉強して、良い大学に行けば、就職や進学の時につぶしがきく」であれば、「ひとまず良い大学に行けば、選択肢が広がるよ~」という善意の心でのアドバイスをしていただいているのでしょう。
しかし、実際は本当に「つぶしがきく」のでしょうか?
というか、そもそもこの意味の「つぶしがきく」ってどこ基準で言ってるんですか?
多分ですが、「順当に上位企業のサラリーマンになって、順当に出世して、給料もらって…」という「流れの中」にはいる前提で話しているのかなと思います。
もっといえば、上位の大学であればあるほど、「メガバン」「コンサル」「大手証券」「大手メーカー」のようなところに行かないと白い目で見られがちです。(かくいう自分がこの話するのもおかしな話ですが)
なので、例えば「調理系の道に進んでみたいんですよね!」とか「ホテルマンとして、おもてなしがしたいんですよね」とか「日本を造る工事系・土木系に携わりたいんです!」とか、そういう道を歩もうとすると止められますw
誰の人生ですか?あなたのモノなんですか?
結局、「就活に「失敗」してレベルの低い会社に入る」なんていう言葉が生まれたり、それが原因で就活生が自殺したりするんですよね。日本ヤバイ。
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進路指導で「つぶしがきくから」と言いつつ、その先で「全くつぶしがきかない」という現実が待っています。
もちろん、親切心ですよね。わかってますよ。ええ。
でも、やりたいことを我慢させるのは違くない?とも思います。あと「そのレベルの仕事よりも上位の仕事をしなよ」という気持ちがあるならば、「そのレベルの仕事」に失礼です。
職業に貴賎なし。
僕は、「職業に貴賎なし」という思想が非常に身についています。
社会貢献していない職業や仕事、事業というのは(一応)存在していないのです。反社会的なのとかは違うにせよ。
以前、缶コーヒーのジョージアのCMで「仕事がつながっている」ことを表現したCMがありました。
そうです。工事の人も、アプリ開発者も、トラック運転手も、農家も、料理人も、すべてつながって社会を作っているのです。
だから、それぞれの仕事でがんばりたい、やってみたい、という気持ちを押し殺すのはアホのやることだろうなと思っています。
さらに言えば、仕事に貴賎がある感覚の人間は本当に意味不明です。
仕事が大変だからやめときなさい、とかそういうの関係ないです。
大変でも、決意した人間は、その社会や会社を変えていくだろうし、もしかしたら独立してよりよい会社を創ったり事業を建てたりするでしょう。
そうでなくても、その人のやりたいことをやって、それが向いてなければ変えてもいいし、向いていればもっと磨いていく。
それをたくさんの人がしていくことで、幸せな社会ができていくと思うのです。嫌なことを嫌といえる社会も最高ですね。
幸せは、そういった「働く喜び」「仕事で受け入れられる喜び」によっても生まれると思うのです。その「働く喜び」は平等だし、貴賎は存在しない。ゆえに職業に貴賎は存在しないのです。何か一つ欠けたら社会は壊れてしまう。
上記のような考え方で社会を作っていきたいですよね。
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つぶしがきく人間にならない。
「つぶしがきく」で人生の進路を決めると、確実に「つぶしがきく」程度の人間になります。どこ行っても使い倒されておしまいです。
人生において、「やりたくもないけど生きるためにやること」ほど幸せをはぎ取る存在はないです。
だから、なるべくやりたいことをやっていけばよいし、それが見つからないなら、探す時間を作りましょう。
一緒に考えてくれる人が身近にいない、とか正直友達に打ち明けるのが厳しい、とかであれば、一緒に考えてくれる人を探しましょう。
考え方がわからないなら、それは本を読むとか、セミナーに行って見るとかでインプットをして、アウトプットをするとよいでしょう。
僕だって、何も忙しい時期に自分探しはしていなかったですし、独りで考えて今の「お寺の息子×コンサル」とか「お寺の人」とかにたどり着いたのではないですし、多くのインプットがこのアウトプットを生み出しています。
よく言われることに、「人生には師と友づくりが大切」とはよくいったものです。合わせて動いていきましょう!

1995年神奈川県川崎市のお寺生まれ。中高は全寮制男子校に6年間通い、その後横浜国立大学経営学部にて「宗教法人の情報開示 ~公益性の観点から~」をテーマに、ソーシャルセクターの中の宗教法人の情報開示を、公益性・社会性の観点から評価し、開示する方法を研究。その後はコンサルティング会社で働きつつ、「#お寺をアップデート」を合言葉に、お寺をソーシャルグッドな存在にするための方法や、お寺のこれからのカタチを発信している。また、実際にお寺の現場に訪問し、お寺のアップデートを実際に手伝うことも。詳しいプロフィールはこちら>>
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