お寺 が変わる!コンサルがお寺の顧客志向について考えてみた
お寺 のお悩みとして下記のようなことはありませんでしょうか?
上記のようなお寺のお坊さんはいらっしゃるのではないでしょうか?
実は、どのお寺であっても「何かイベントをやれば人が集まる」というわけではありません。
「誰も集まらないのに、費用ばっかりかさんじゃってしょうがない。赤字が増えた。」
「イベントすれば盛り上がって万々歳だなんて嘘じゃないか!」
そういうことにもなりかねないのです。
でも、それは本当に顧客志向で開催したものでしょうか?そもそもイベントである必要があるのでしょうか?
今回は、お寺に「顧客志向」を取り入れるための考え方をお伝えいたします。
これからお寺を変えていきたいお坊さんや寺務員さん、お寺でイベントを企画している皆様必見の記事です。
もくじ
お寺 はなぜ続いたビジネスモデルなのか?
そもそも、「お寺」というビジネスモデルはなぜ太古の昔から今まで続いてきたのでしょうか?
それは、「目的を明確にして、そのためにすべきことをやってきていた」ことに尽きると思います。
例えば、太古の昔は、ただの宗教施設としてのお寺や宗教の先生としてのお坊さんという存在でした。
しかし、その数が増えると、「市民の中に入って、生活の一部を担っていく」「コミュニティの主となる」という役割に変わり、市民にお寺という存在を普及して、お坊さんという立場を市民に普及させたのです。
それは、仏教という宗教が「市民の幸せのために」存在することを自覚したから、そのようになったのです。
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最近揶揄されがちな「葬式仏教」も、「葬式」を執り行うという社会的な役割を自覚したから、葬式仏教になることにしたのです。
まさに、フレキシブルな存在だったのですが、資本主義の拡大で「お金を稼ぐ必要=葬儀でボンと稼ぐ」になったので揶揄されてしまったのです。
それが顧客離れを生んだといっても過言ではないでしょう。
であれば、改めて目的とその顧客を再定義して、その顧客に対してどうしていくか、ということが必要になります。
そのような「顧客に対してどうしていくか」という視点に変えていくことを「顧客志向」というのですが、お寺もそのように変化すべきでしょう。
お寺の目的が明確でないと難しいのですが、ここでは、いくつか仮定して話させていただければと思います。
いまのお寺の目的とその顧客
お寺にも、多様な種類がありますが、それももちろん「目的によって変化した結果」です。
例えば、多くのお寺は、どちらかというとお檀家さんをお相手にしてきた「檀家さんファースト」を突き詰めた場合が多いです。
ただ、それぞれの環境があるので、それぞれに合わせたお寺の顧客志向を組む必要があります。
具体的には、檀家さんの多いお寺では、より「檀家さんに価値を提供して、よいコミュニティを作ること」を重視すべきでしょう。
例えば、檀家さんに定期的に法話をして、より仏教に触れあってもらい、生き方の糧にしていただく。また、そこから人生の悩みを聞くという流れを作り、お坊さんとしての価値を提供する。
そういった「メリット・価値」を提供するお坊さんにはお檀家さんがついていきます。
特に、既存でいるお檀家さんと長い付き合いをしたい方はより発信や悩み解決といったお檀家さんという顧客の課題解決を続けることでいつまでもお檀家さんとしていてくださるでしょう。
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また、観光客や参拝客が多いお寺さんについては、より「お寺にいることを感じてもらう」施策をしていくべきでしょう。
お寺に観光しにくるお客様は、「お寺を感じたい」「お寺からパワーをもらいたい」という方が多いです。
であるなら、「お寺を感じたい」「お寺からパワーをもらいたい」というニーズに合わせて、写経イベントをやってみたり、お堂の中でお経を一緒に読んでみたり、と体験系の企画が非常に有効でしょう。
禅寺であれば、禅体験が特に人気です。やはり「お寺を感じたい」「お寺からパワーをもらいたい」というニーズを満たせるものだといえるのです。
顧客志向を突き詰める際に必ず考えること
ここまで、お寺が「顧客志向だから生き残った」とお伝えしたうえで、現代のお寺のニーズをどうやって満たすか、という話をしてきました。
ここで、お寺が「顧客志向」を考える際に、必要なことがあります。それは「ペルソナ」と「ニーズ」です。
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「ペルソナ」とは、「そのサービスを利用する人の一般的な像(ferret+より)」という意味であり、サービスを提供する側視点でわかりやすく言い直すと「どんな人が使うことを想定しているか」です。
また、「ニーズ」は、「その人たちが求めているもの」です。
例えば、私が書いているお寺の経営の記事は、「お寺を変えたい!」というふうに思っている若い、1人~10名のお坊さんが所属するお寺のお坊さんに向けて、お寺の経営やお寺が葬儀以外にコンテンツを作りたい場合のコンテンツの事例を広めています。特に住職の息子さんがいいですね。
では、具体的に検討しましょう。お寺の場合、「新しく週一で法話会をやります!」とします。その法話会には「どんな人が来て、何を求めているか」を想定していますでしょうか?
「近所の人」「なんとなく50代?」というあやふやな状態で進めていませんか?
しっかり「ペルソナ」を考えてイベントをやらないと、無駄打ちになってしまいますし、リピーターも少なくなります。
結局、「法話を誰が聞くか」が重要で、それによってテーマや内容も変わります。
・20~40代の仏教ファン
→お寺の魅力を話す、仏教をどうやって自分に取り入れるか伝える
・40~60代のお檀家さん
→日常生活に役立つ仏教の考え方、どういった悩みを仏教で解決できるかの事例
「なにかイベントをやりたい」「新しく人を取り入れたい」というお寺さんは、必ず「ペルソナ」と「ニーズ」を意識してコンテンツを考えていただければと思います。
選択肢は「イベントする」のみではない
ここまで、あくまで「イベントをする」仮定で話しましたが、お寺のペルソナやニーズは多様にありますし、お寺の顧客に響くことがイベントとは限りません。(最初の問いかけに戻りますが。)
お寺でイベントをすれば人が集まる…ここまで短絡的に考えるのではなく、お寺で「誰に」「何を」提供するのかを明確にする必要があるのです。
お檀家さんが多いお寺では、法話会をする、楽しめるイベントをする、よりも「私のお寺ではこんなお悩みをお伺いいたしますよ~」と広めるだけで、お檀家さんが喜んでくれる可能性があります。
「ニーズ」を得るためにも、一度お檀家さんが集まる機会にアンケート調査を実施してみても良いかもしれません。
これからのお寺に必要な視点として「顧客志向」を取りあげましたが、「じゃあどうするのよ」という方はぜひお話させていただければと思います。
お寺のこれからを変えたい人へ
参考になる本をまとめました!
【 お寺 の将来を考えたい方必見】お寺息子おすすめの本5選!
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— しまさん@お寺をアップデートしよう (@shima_sun_0) 2019年5月18日
1995年神奈川県川崎市のお寺生まれ。中高は全寮制男子校に6年間通い、その後横浜国立大学経営学部にて「宗教法人の情報開示 ~公益性の観点から~」をテーマに、ソーシャルセクターの中の宗教法人の情報開示を、公益性・社会性の観点から評価し、開示する方法を研究。その後はコンサルティング会社で働きつつ、「#お寺をアップデート」を合言葉に、お寺をソーシャルグッドな存在にするための方法や、お寺のこれからのカタチを発信している。また、実際にお寺の現場に訪問し、お寺のアップデートを実際に手伝うことも。詳しいプロフィールはこちら>>
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