お寺 と地域をつなげて、”共創価値”を作ることで地域貢献しよう

お寺 の価値を考えるときに、「集まる場」や「過ごす場」ということが言われることが最近増えてきました。

確かに、お堂や客殿は確実にあるし、地域によってはその遊休時間が長い場合も多いです。

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上記の記事で、「お寺を開放し、活用しよう」という話をしました。こっちは、「過ごす場」「利用する場」の視点です。

一方で、「集まる場」としてお寺の価値提供を考えてみると、地域とお寺をつなげて、「共創価値を作る場」を作るのが最良と考えられます。

今回は、その「共創価値を作る場」を実現している一般社団法人ソーシャルテンプルの方におはなしをお伺いして、気づいた点、そして考えて何をしていくかについてお話します。

※お寺のかかわりしろを作ろう、という実例のレポートはこちらからどうぞ→お寺 を”ジモト”に開き、かかわりしろを作ろう【お寺視察レポート】

お寺 と地域の共創価値とは?

お寺が生み出す価値というのは、大きく3つに分かれると考えています。それらの価値が、地域と掛け合わせるとどうなるか、考察してみましょう。

1、仏教を広め、大衆個人に救いを与えること

お寺の役割1

お寺から、仏教を広めることで、悩んでいる人や、場合によっては追い詰められている人を救う、または幸せを見つけたい人の手助けとなる教えを伝えるという役割です。

地域と結びつくことによって、地域で困っている人や悩んでいる人をお寺に紹介し、話を聞いてもらう、またはなにかカウンセリングやコーチングを行う、場合によっては、さらに弁護士や税理士、病院などを紹介し、つらさを解消する(=救いを与える)ことがより進めやすくなります。

また、檀家さんにだけ話していた法話を、地域の皆様に聞けるようにセッティングすると、地域内にいると考えられる、今まで聞きたかったのに聞けなかった層へのアプローチや、特に興味がなかったけど友達に連れられてきたらよかった!と言ってくれる潜在的な層を拾い上げられる可能性が高まります。

お寺が仏教を広めて、人の心になにか栄養とか、薬とかを与えられる存在になるには、その存在を広めることが大事なので、「何から始めますか?」という問いに「まずは地域の人にいろいろ話してみる機会を作ってもらおう」というのがありえます。

2、お寺が社会で与えられた役割をすること

お寺の役割2

こちらは、お寺が昔から与えられた社会的役割を、しっかりと果たしていくという意味です。葬儀を執り行うのは、葬儀を行うプロとして、また遺族と故人をつなぐ係累役としてお坊さんがいるのです。

葬儀を執り行う数は減っては来ていて、先日、ヤフーニュースでも盛り上がっていましたね。


ここで言いたいのは、お寺さんは、お坊さんという「死」に多く向き合ってきたのだから、その強さを存分に活かして、地域の終活を支えていってほしい、ということです。

今までは「葬儀」一辺倒でしたが、最近クローズアップされている「相続」や「緩和ケア」などの領域の知識を持った人との連携で、お寺を「終活関連のメディア」にしていくことが重要になっていくでしょう。

関連サイト:應典院 おてらの終活プロジェクト

ソーシャルテンプルでも、「ゆくすえサポート」という名前で、行政書士の専門家の方とともに「相続」をテーマに茶話会などを通して、死後のことを考えてもらうというイベントの開催を通して、終活のお手伝いをしています。

この協働活動も、ソーシャルテンプルの魅力です。まさに、市民のそばにあるから、こういった活動が成立するのです。

また、宗教を通して、道徳を教えたり、教育の場を提供したり、という役割もあります。

こちらも、最近増えている「てらこやプロジェクト」や「夏休み子ども修養道場」など、子どもをお寺で社会教育に注いだりできるなど、注目されています。

全国規模でやっているものから、大学生ボランティアなどを巻き込んだ地域活動の一部としてやっているものがあります。

(ちなみにウチの大学でもやってましたので、興味ありました。やればよかったな… 鎌倉てらこやってところでした。)

3、仏教の理念に基づき、社会的な活動をすること

お寺の役割3

上記二つに比べて、比較的新しくとらえられている「社会活動をする」という役割です。

お寺がファシリテーターとなって市民活動の旗振り役を執り行う場合と、そもそもお寺のお坊さんがホスピスなどで直接社会貢献活動にチャレンジする場合があります。

ソーシャルテンプルの場合では、お寺のお勤めに参加できる「Temple Morning」はもちろん、「お寺Go飯」という、地域の人たちを結び付ける活動+お互いに主体的に動く場を作るという活動をしています。

『寺GO飯実行委員会』はお坊さんだけではなく、スタッフの方々と「寺GO飯」を通して各々が繋がり「寺GO飯」自体を仏道修行として取り組ませていただく「共動」をテーマとしています。

「寺GO飯」ではお坊さんも一般の方々もこどもたちも保護者の皆様も「共働」する事で互いに学び合える場を提供します。

また食育をテーマに「いただきます」や「ごちそうさま」の本来の意味を伝えたり「核家族化」や「共働き」の影響で大勢でご飯を食べる習慣も薄れている昨今において、団らんの楽しさ、そして働く保護者の方々にも一息つける時間として使っていただければと考えています。

「【寺GO飯実行委員会よりご挨拶】」より

これは、「市民活動」という枠では、非常に興味深い事例で、どうしても「提供者」と「受益者」という方向性になってしまう社会貢献活動の中でも、「市民の協働(共勤)」ができている点で一線を画しています。

今後、「提供者」と「受益者」に分かれない、市民「協働」活動は、お寺の中でスタンダードになっていくと、地域が面白いことになっていくんだと、信じています。

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「塊になれ、そして戦え」

今回の、ソーシャルテンプルさんでお話を伺った中で、僕が一番印象に残っているのが、「ソーシャルテンプルでは、地域を巻き込むだけでなく、自分以外のお寺を結集して、共にお勤めをする。共勤というのは、そういう場を作る、という意味もある」ということです。上記のツイートの「塊になれ、そして戦え」です。

図にすると、下記のような感じです。

ソーシャルテンプルとは

ソーシャルテンプルがあるのは山梨県南アルプス市周辺のお寺さん。もっとも、ソーシャルテンプルというお寺があるのではなく、「何個かのお寺や団体が結集してできた集合体」のことを指すようです。

それぞれのお寺では、檀家も少ない、関係性がある市民も少ない、もっとも、お寺のマンパワーもお坊さん+奥さんくらいで足りない…だから社会活動なんかできず、法務をやるのがやっとだし、お金もそんなにない。

そこで生まれたのが、「塊になる」という発想だったのだと。

例えば、上記の図のように、3つのお寺がそれぞれ社会活動をバラバラにやるには、事務局が足りないし、参加者も限られる、口コミや宣伝するパートナーやネットワークもない・・・という状況で、なかなか進めるのが難しいというわけです。

ですが、それが結集すると、それぞれのお寺のネットワークをお互いに活用できるし、マンパワーもお坊さんが単純に3倍になると考えると、お寺の社会活動や、本来の法務にもプラスになることが多くなります。

特に、ネットワークが広がることで、今までやれなかった「終活」や「市民活動への参画」も比較的楽にできるようになります。

そう考えると、このように「塊になれ、そして戦え」というのは、必然的に社会活動を進めるための方法といえます。

「新しいことをやろう」というお寺さんは「今までやってきたこと」を捨てないでほしい

最後に、こういう「新たに社会活動をやろう」というお寺さんに必ず心得てほしいことをひとつ。

新しいことを始める時には「今まで丹念込めて続けていたことはやめない」ということも重要です。

例えば、「こういう社会活動を始めるし、法務はいいや、今までの檀家もいいや」ではいけないのです。

むしろ、今までのお檀家さんはこういう活動に参画していただきやすい「強い基盤層」になります。これを無碍にするのは違います。

こういう、「塊になって、社会活動(市民活動)を進められる状態を作る」というのも、檀家さんや信徒さんの信用があって、成立しうるのです。

今回は、一般社団法人ソーシャルテンプル様にお話をお伺いしたことから、お寺が役割を果たすためにも、社会貢献をしていくためにも、「塊で戦う」というのが手としてありだ、という話をさせていただきました。

僕自身、ソーシャルテンプルのような社会活動を進めていくお寺の協力をさせていただければと考えていて、そのことをまとめています。

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